転職市場の市況(1)

2013年11月12日

リーマンショック◆ITバブル崩壊で冷え込む採用(2002<年~2003年)

私がキャリアコンサルタントに転身した2002年は、ITバブル崩壊の影響を受け、転職市場が冷え込んでいました。

人気のコンサルファームや外資系事業会社の採用ハードルは極めて高く、採用をクローズしている有名企業もたくさんありました。

この時期にMBAを卒業し、転職先を探していた方々が、苦労されていたのをよく覚えています。

 

コンサル、金融業界で採用が活発化(2004年~2008年前半)

2004年頃から、コンサルファームや外資系事業会社での採用が復調。

特に、2005年~2008年前半は、コンサルファーム、PEファンド、投資銀行で、未経験者も含めてかなり積極的な採用が行われました。

この時期に未経験でコンサルファームへの転身に成功され、現在は、ファームの幹部や事業会社の経営陣、起業家としてご活躍されているご相談者の方がたくさんいらっしゃいます。

コンサルや金融機関の経験者が、業界内で即戦力として転職すると、年収が2倍~2.5倍に跳ね上がるようなケースも珍しくありませんでした。

ご支援している我々も年収相場の高騰ぶりに驚きました。

このような時期に転職をすると、キャリア設計上とても有利です。

 

リーマンショックのインパクト(2008年後半~2009年)

しかし、2008年のリーマンショックで状況は一変しました。

投資銀行やPEファンドが大打撃を受け、採用はフリーズし、大規模なリストラも行われました。

さらに、これらの業界をクライアントにしていたコンサルファームも打撃を受け、採用のハードルが一気に跳ね上がりました。

このような時期は、可能であれば、転職活動を控えるのが得策です。

企業の採用意欲が低いだけではなく、コンサルファームや投資銀行にいる即戦力人材も転職市場に出てくるので、ライバルも手強くなります。

 

◆転職市場で存在感を増す「インターネット業界」

一方、そのような状況をものともせず、積極的に採用を進めていたのが、インターネット業界とヘルスケア業界でした。

特に、新しいビジネスモデルの台頭や景気停滞の影響もあり、従来の高コストな広告からWeb広告、デジタルマーケティングへの本格的な移行が進み、ネット業界が一気に躍進。

リーマンショック以前、ネット業界は事業の成長性は魅力的でしたが、給与などの条件が低すぎて有望な転職先とはなりにくい面がありました。

しかし、この時期を境に条件面でも魅力的な提示をできるようになり、ハイクラスの転職市場でも一気に大きな存在感を持つようになりました。

 

その後、2009年6月頃に底を打ち、2010年以降、転職市場は回復していきます。次記事では、皆さんが最も気になる、直近2~3年の転職市場についてお届けしようと思います!

 

 


意外と知られていない!「転職活動の成否」を分けるポイント

2013年11月07日

東証◆転職活動で大事なこと

転職活動を成功させるために大事なこと。

「実力」「実績」「学歴」「年齢」「資格」「在職企業のブランド」「選考対策」「求人情報」・・・

様々なことが考えられると思います。

確かにどれも大切ですが、これだけではありません。

なんと! 本人の“努力無し”に手に入るのに、決定的に重要な要素が他にあるのです。

 

転職市場の「市況」にあわせて、活動するのが基本

あまり知られていないのですが、実は転職市場の「市況」が転職活動の成否にとても大きな影響があります。

採用意欲が高いときには、良い会社に受かりやすいし、高い年収、良いポジションを獲得しやすい。

反対に、採用意欲が低いときには、なかなか受からないし、良い条件も出にくくなります。

いわゆる「実力」や「努力」とは無関係だということがミソです。

しかしながら、合否に大きなウェイトを占めるため、この事実を知って、キャリア設計をするかどうかで後のキャリアが大きく変ってしまうのです。

実際に、外資戦略ファームや投資銀行などの人気企業も時期によって入社の難易度はだいぶ変化します。

極論、同じ候補者でも、今年受けたら落ちるけど、来年受けたら合格するということもあり得るのです。

 

陥りがちな罠

景気が悪く、在職中の会社のボーナスが下がった。他にもっと良い会社はないか?・・・と思い、転職活動をはじめたという方を時々見かけます。

しかし、そのようなときは、多くの会社で採用意欲が落ちているため、良い条件での転職が難しくなります。むしろ現職でしばらく様子を見た方が得策となることが多いのです。

逆に、「景気も良くなってきて、現職のボーナスも上がりそうだ。」という時ほど、転職の可能性も含め検討すべき時期ということです。

現職の状況だけを見て、「市況を考える」という視点がないと、うっかり逆の行動をとってしまいがちなので注意が必要です。

 

「中途」の特権

新卒(就職活動)と中途(転職活動)の大きな違いのひとつは、市況にあわせて活動できるか否かという点にあります。

新卒の場合、市況が良くても、悪くても卒業年度は決っていますので就職活動をせざるを得ません。しかし、中途の場合は、市況が悪いときは活動を控え、良いときに活動するという選択をすることができます。

折角、自分で活動のタイミングを選べるのですから、転職活動では、この視点をフル活用し、戦略的に活動したいでものですね。

次記事では、ここ数年の市況が具体的にどのように変化してきているのかをお届けしたいと思います。

 


「ハブキャリア」を活用して飛躍する!

2013年09月26日

ハブキャリア

◆新人研修が終わりました!

8月は新人研修、9月は新ホームページの記事制作が続き、業務が立て込んでいました。ようやく落ち着き、久しぶりのブログ更新です!

新人研修では、キャリアコンサルタントとしての心構えや自己管理法、キャリアアドバイスと選考対策、クライアント企業への採用アドバイス、コンサル・ファンド・インターネット・製薬などの業界知識、細かいところでは「面接スケジュールの調整法」に至るまで、様々な弊社独自のノウハウを扱います。

熱心に学ぼうとする“教え甲斐ある”メンバーを見ていると、私も大変嬉しくなってきます。

 

「ハブキャリア」とは?

研修をやっていて、弊社の特徴の一つだと改めて思うのが、「ハブキャリア」を活用したキャリア設計術です。

様々な業界・職種から入ることができ、そして様々な業界・職種へ転身していくことが可能な仕事を、「ハブ(拠点)空港」になぞらえて、私は「ハブキャリア」と呼んでいます。

未経験で入ることができ、卒業後も幅広い選択肢を持つ、戦略コンサルティング業界は「ハブキャリア」の代表例です。(コンサルティング業界以外にもあります)

 

キャリア設計の裏技!? 「ハブキャリア」活用術

通常、ネクストキャリアは、前職までの経験にかなり縛られます。

そのため、一般的な職業のみでキャリア設計を行うと、大きくキャリアを変えることが難しくなってきます。

一方、「ハブキャリア」を上手にキャリア戦略に組み込むと、無理なく、大きくキャリアチェンジを行うことができます。

例えば、「保険業界のSE」→「戦略コンサル」→「製薬業界の経営企画幹部」と言った転身も珍しくありません。

このようなキャリア設計手法を理解しているか否かで、ご相談者への支援の仕方も大きく変ってきてしまいます。

「ハブキャリア」の活用術は、ポストコンサルの方には比較的よく知られていますが、この方法を知っているキャリアコンサルタントは意外に少ないのです。

「人材紹介会社は、スキルマッチングしかしてくれない」という不満がご相談者からよく出るのは、そのためでもあります。

 

2013年はキャリアチェンジの大チャンス!

2013年は、多くのコンサルティングファームが未曾有の積極採用に入っています。

私がキャリアコンサルタントになってから10年以上経ちますが、過去最大規模の採用です!

「ハブキャリア」を活用して、キャリアを飛躍させたい方にとっては大きなチャンスとなっていますので、ぜひご相談ください!!

 


顧客の顧客を囲い込め

2013年07月29日

顧客の顧客を囲い込め

◆“仕組み”を持つコンサルティングビジネス

意外と知られていないのですが、純粋なコンサルティングサービス以外の“仕組み”を持つことで優位性をつくろうとする取り組みは、以前からコンサルティング業界で行われています。

組織人事系ファームが賃金データを蓄積し、年収相場をおさえることやコスト削減コンサルが共同購買のプラットフォームを持つことなどがその例です。

そのような中、注目されているモデルのひとつが、クライアント企業のターゲット顧客を囲い込んだ“仕組み”を持つコンサルティング。
言わば“顧客の顧客”を囲い込むというやり方です。

例えば、製薬メーカーや医療機器メーカーをクライアント企業とする場合は、医師や病院を囲い込む、といった具合です。
このモデルを実現しているのが好業績で知られるエムスリー社です。

なお、囲い込み方は、情報提供、コミュニティ化、EC化、ポイント提供など、様々な方法が考えられます。

 

ターゲット顧客群が、今までにない価値を生む

ターゲット顧客を囲い込んだ“仕組み”は強力です。

ターゲット顧客と継続してコミュニケーションすることで、ニーズをウォッチし続けることができます。蓄積された、生きた知見をベースにしたコンサルティングが可能です。

情報提供による啓蒙活動をはじめ、ターゲット顧客にアプローチする様々な手段をクライアント企業へ提供できます。

意識の高いターゲット顧客とともに新商品の企画を企業へ提案することも可能です。

知見や機能が下支えとなっているので、これらの価値を早期に出すことが可能です。まさにDAY1から価値を出せる、この点も注目されます。

いずれも従来型のコンサルティングファームには困難なことです。

また、このような仕組みを持ったコンサルティング会社は、他ファームにはないオリジナルの価値を出すことができ、横並びで比較されることがありません。

 

インターネットと相性抜群のビジネスモデル

私も経営コンサルタントだった際、ターゲット顧客を囲い込むモデルのコンサルティングビジネスを発案し、クライアント企業とともに立ち上げたことがあります。その当時でも、強力なビジネスモデルで、事業は順調にたちあがりました。

現代では、インターネットの利用が進んだことで、コミュニティ化やEC化も行いやすい。エムスリーに代表されるように、進化した、より強力なビジネスの構築が可能です。
実際にそのようなビジネスモデルにするか否かは別として、思考を通す価値はあります。

コンサルティング業界では、ブランド力とパートナーの持つネットワークでクライアント企業を開拓するという方法が主流です。
しかし、従来型の“人づて”の営業スタイルでは、負荷が大きいうえ、差別化が難しく、苦戦しているファームも見受けられます。

コンサル業界の発展を応援している者として、事業戦略のヒントになればと思い、今回はユニークな仕組みを持つコンサルティングビジネスをご紹介しました。

 


クライアントに成果を渡す

2013年07月26日

クライアントに成果を渡す

◆新規事業は怖い

前回、アリックス社のプロジェクトでは、最終報告書がないことも多いという話を書いて、思い出したことがあります。

少し古い話ですが、プロジェクト設計をする際のヒントになればと思い、ご参考までに書かせて頂きます。

15年ほど前、私は三和総研(現 三菱UFJリサーチ&コンサルティング)の経営コンサルタントとして、主に新規事業立ちあげ支援のプロジェクトを担当していました。

新規事業の立ちあげは、既存事業の改革以上に不確実性が高い。「これでいけそうだ」という自信や勇気をクライアントが持ちにくいものです。
そこで、 事業を推進していく自信や勇気を持っていただくために、“成功体験つき”で事業をお渡ししたいと考えていました。

 

◆営業までやっちゃおう

数社の新規事業戦略にかかわった後、大変理解のあるクライアント企業と巡りあうことができました。

新規事業戦略の提案を中間報告で行うと、「このプランで進めていこう」と先方社長に仰って頂き、プロジェクトの後半では、実際に新サービスを立ち上げていくことになりました。

三和総研のコンサルタントも、サービス内容の詳細、営業資料の作成にまで踏み込んで、新サービス立上げの準備をしました。

さらに、経営幹部の皆さんと一緒に営業も行いました。
私たちは、戦略策定からかかわってきているので、新サービスへの理解も深く、営業を行う上でも適任でした。
また、成約に結びつかなかった場合、どのような軌道修正が必要かを把握するためにも、営業の現場に出ておくことは重要でした。

実際に、営業をしてみると思っていた以上に厳しい。
「まぁ、価値は分かるんだけどね。うちはまだいいかな。」という微妙な反応の連続。幹部の皆さんも私たちも「実は駄目なのか・・・?」という不安な日が続きました。

 

報告書」より「顧客の獲得」!?

この営業活動の中で、本当にこのサービスを必要としているターゲット顧客が明確になっていきました。
失敗に終わった営業活動は無駄ではなく、その中から、貴重なヒントが見えてきたのです。

2ヶ月ほどの営業活動を経て、数件の受注を獲得することに成功。プロジェクトの打ち上げでは、クライアント企業の皆さんと一緒に、私もプロジェクトメンバーも涙を流して喜びあいました。

こうして無事、事業が立ち上がってしまったので、結局、最終報告書をつくることはありませんでした。

中間報告段階で、「念のため、もっと他のプランはないかを検討してくれ」という要望を社長が出していたら、このようなダイナミックなプロジェクトにはできませんでした。
今振り返ってみても、事業というものをよく理解されている素晴らしいクライアント企業だったなあと思います。

 

安定的に成果を出せると尚良し

ただ、このような取り組みが、毎回成功するとは限りません。

基本的には、「成果が出るか否か、やってみないと分からない」という側面が大きいのは確かです。

次回以降で、仕組みによってクライアント企業に成果をもたらそうとするコンサルティングビジネスの事例をとりあげようと思います。

 


DAY1から価値を出す

2013年07月22日

DAY1から価値を出す

◆すぐに成果を出すには?

「クライアントに、もっと早期に成果を出したい」という悩みを抱えるコンサルタントは少なくないでしょう。
その“ヒント”のひとつとなるファームが、企業再生コンサルティングを行うグローバルファーム、アリックスパートナーズです。

 

◆豊富な経験と見識を持つプロ集団

同社は、企業再生におけるコンサルからスタートしているため、クライアントが急を要している局面での事業立て直しを得意とするファームです。

このファームの特徴は、コンサルティングスタイルにも現れています。

プロジェクトがスタートすると、コンサルタントが業界知識を習得し、その後、データを大量に集めて、精緻な分析を行い、問題構造を明らかにしていく…というような一般的なスタイルをとっていません。
そのようなアプローチだと成果が出るまでに時間がかかってしまうからです。

アリックスパートナーズの場合、クライアント企業にのり込んでいくコンサルタントは、そのテーマで豊富な見識を持つプロ。
そのプロが、自身の持つ見識をフル活用し、必要最小限の情報をもとに、どのような問題が起こっているのか、クライアント企業の構成員の状況から、可能なレベルの打ち手は何かを素早く見極めていきます。
理想論の解決策はいらない。即効性ある、現実的な打ち手でなければ意味がない。
これは、どんなに地頭がよくても、経験の浅いジュニアなコンサルタントにはできないことです。

ちなみにコンサルタントの平均年齢は40代です。

 

◆世界中のオフィスから人材を集める

このモデルを実現するためには、プロジェクト毎に必要となるプロフェッショナルを用意する必要があります。

銀行業界のプロ、自動車業界のプロ、エネルギー業界のプロ、物流のプロ、工場運営のプロ 等々、実に様々なプロが必要になります。
それを東京オフィスだけで用意するというのは困難です。多様なプロを揃えるのも困難ですし、逆にニーズの高くない領域のプロまで揃えると稼働率の問題も出てきます。

そこで、アリックスパートナーズでは、プロジェクトに必要な人材を、世界中のオフィスから集めて、送り込むという体制をとっています。
例えば、航空業界のプロである日本人コンサルタントが、いきなり、ブルネイで行われる航空会社の再建プロジェクトにアサインされることもあるということです。実際、同社の日本人コンサルタントは世界中を飛び回っています。

 

◆クライアント社内の人材を活用する

早期に結果を出すことが求められているため、コンサルタントが膨大なデータを集めて、精緻な分析を行う余裕はありません。
データ分析が必要な場合も、クライアント企業の経営企画をはじめとする関連する部門のスタッフに動いてもらいながら、行っていきます。

そのため、ピラミッド構造になる一般的なコンサルティングファームとは異なり、同社の人員構成は、ディレクター、VPというミドル層が厚い菱形となっています。

 

◆最終報告書なし

コンサルティングファームでの業務では、最終報告書の作成は大きな山場です。それにむけて大きな労力を割きます。
またクライアントからの万が一の突っ込みに備えて、過剰とも思えるほど精緻に資料を準備していることもあるでしょう。

一方、アリックスパートナーズのプロジェクトでは、最終報告書がないことも珍しくありません。

コンサルタントの成果は、会社がどう変わったのか?ということ。クライアント企業の業績が改善し、継続的に業績がよくなっていく仕組み、モニタリングの仕組みが定着化すればよいのだ。という発想です。

 

◆見識、経験が活きるコンサルティング

このように、アリックスパートナーズはDAY1から成果を出すという思想をかたちにするためユニークなスタイルをとっています。クライアントのためにもっと役立ちたいと考えるコンサルティング業界の皆さんのヒントになるように思います。

同時に、このような付加価値の出し方は、コンサルタントの皆さんがファームで長く働くことの価値、意義を示唆しているようにも思い、その点でも私は興味を持っています。

 

 

▼アリックスパートナーズなど、ポストコンサルを積極採用する新しいスタイルのプロフェッショナルファームにご関心ある方は、お気軽にお問い合わせ下さい。

http://www.concord-career.com/

 


コンサルティングファームの未来

2013年07月16日

コンサルティングファームの未来

◆戦略ファームを離れる理由

ここ2~3年で、戦略ファームにいる方からのご相談内容に変化が見られます。

以前は、「事業会社へ転職したい」「ワークライフバランスのとれた働き方をしたい」「起業したいので、事業プランに関するアドバイスが欲しい」といったご相談が多かったのです。

ですが、最近は、「現職に大きな不満はない。ただ、戦略ファームのビジネスの将来性に疑問を感じています。」というご相談を、少なからず頂くようになってきました。

戦略コンサルの業務経験を持つことは、個人のキャリア設計上、引き続き大きな意義があると私は考えています。

しかし、6~7年間も戦略ファームに在籍し、マネージャー、プリンシパルクラスとして活躍し、コンサルビジネスをよく理解された皆さんからこのような声が聞かれており、業界内に大きな変化が起こっているように感じています。

 

◆欧米のコンサルティングファームとの違い

先日、欧米のオフィスで活躍されていた日本人コンサルタントの方から、現地での経験を伺いました。そのエピソードが印象的でした。

欧米系の大手エネルギー企業へ営業に行ったときのお話です。

先方経営陣から、「○○海にあるオイルを採掘して、××ルートでパイプラインをひいて事業を拡大しようと思っているがどうだろうか?」といきなり切り出されたそうです。

それに対して、現地オフィスのコンサルタントは「○○海のオイルは通常と質が異なる。特別なパイプラインをひく必要があるのでコストがかかり過ぎる。むしろ、△△ルートで通した方が良いのではないか。」といった具体的なアドバイスで切り返す。

このやりとりを見ていた、その日本人コンサルタントの方は、「コンサルティングスタイルが全く違う。欧米では企業側もコンサルタントを使い慣れている。彼らが高額なフィーを当たり前のように払うのは、コンサルタントにすぐに結果を出すことを期待しているから。いずれ日本企業もこういったDAY1から結果を出す能力、知識をコンサルタントに求めてくるだろう。」と痛烈に感じたそうです。

 

◆変化するクライアント企業の期待

確かに、私が経営コンサルタントとしてやっている頃から、早期に結果を出さなければいけないという議論は常にありました。しかし、それは10年以上前のことです。その時より、企業側もコンサルティングファームとの付き合い方がずっと上手になり、期待値が高くなってきているのでしょう。

クライアント企業も、グローバル化によって各国の法律、商慣習にあわせた具体的な解決策を早急に知る必要が出てきています。また、インターネット関連のビジネスに対して企業は対応を迫られていますが、これらの領域を得意とするファームはまだ多くはありません。

日本におけるコンサルティングビジネスへの期待は、ますます大きくなり、高度化していくことと思います。そのような中、ビジネスが順調な戦略ファームもありますし、苦戦している会社もあります。一方、新しいタイプの成長しているコンサルティングファームもあります。

コンサルティング業界の動向を傍らで見ている立場の人間として、次回以降、ファームの今後について思うところをお届けしようと思います。

 


女性のキャリア設計で大切なこと

2013年07月11日

女性のキャリア設計で大切なこと

◆転職に備えておく

弊社のメンバーがご支援している方で、多数のコンサルティングファームから内定を頂いているご相談者がいらっしゃいます。

大手企業総合職の20代女性で、コンサルは未経験ですが、地頭とコミュニケーション能力が大変高い評価を得ているようです。
最終的にこの方がどのような選択をするのか、弊社メンバーから随時報告を受けながら、私も興味深く見守っています。

女性のキャリア設計は、男性とは少し違う観点が必要です。

出産・育児、パートナーの転勤、親の介護 等々・・・、女性のキャリアはプライベートの影響で変化を余儀なくされることが多いもの。
会社を離れざるを得なくなることもあるので、転職できる「明確な売り」を意識して、身につけておくことが男性以上に大切なのです。

 

◆復帰で苦戦する人、しない人

実は、日系大手企業の総合職として活躍していた優秀な女性が、数年間のブランクから復帰しようとして、転職活動で苦戦するケースは珍しくありません。
これは、ゼネラリストとして育成されてきたことと関係があります。

例えば、経理と人事と営業をそれぞれ2年ずつ経験してきて、ブランクが数年ある30代の女性がいたとします。
経理として採用しようとすると、2年の経験しかないジュニアな人材という扱いになります。人事として採用しようとしても同様です。
そうであれば、年齢と経験のバランスやブランクがあることを考えると、採用企業側としては、第二新卒の方が良いという判断になってしまうわけです。

一方で、40代、50代となってもコンサルティングファームや外資系企業の幹部として、活躍されている女性もたくさんいらっしゃいます。
若いうちに特定領域のスキルを身につける。その後は専門性を大きくは変えずに、経験・スキル・ネットワークが積み重なるようにする。
このように、とても上手にキャリアを設計している方が多いようです。

また、そうすることで、転職しやすいだけでなく、仕事の負荷が減り、プライベートとの両立もしやすいという大きなメリットもあります。

 

◆専門領域は慎重に選ぶ

この20代の女性も、今のうちに、売りとなるスキルを身につけておく必要があるということに気づき、弊社にご相談にこられたようです。

あとは、どのコンサルティングファームを選び、どのようなスキルを身につけるのかを決断することになります。

少しの年収差や会社の知名度などで、あまり好きでもない領域を選んでしまうと、その後ずっとその楽しくない仕事をしていくことになってしまいます。
ぜひ、ご自身が長期にわたり面白いと思える領域を、慎重に選んで頂きたいと思っています。

 

※女性プレミア案件はこちら

 


ステップをつくるという発想

2013年07月09日

ステップをつくるという発想
■キャリア設計のジレンマ

多くの企業では、応募者の「職歴」を重視して採用をしています。

マーケティングのポジションであれば、マーケティングの経験者を採用したいと考えますし、経理のポジションであれば、経理出身者を優遇して採用します。

一見すると当たり前のことですが、この現実が、キャリア設計の大きな制約となっているのです。

自分が就きたい仕事があっても、その経験がなければ就くことが出来ない、というジレンマが生まれるからです。

 

■未経験からどう転身すれば良いのか?

実際に、弊社にご相談にきた方の例でお話しします。

メーカーの経理の方(20代後半)が、ご相談にいらっしゃいました。お子さんの誕生をきっかけに、「日本の教育問題に一石を投じるような教育サービスの立ち上げにかかわりたい」と考えたそうです。

しかし、メーカーの経理職から、いきなり教育業界の経営企画や新規事業開発の仕事に就くことは困難です。実際に、先に相談した人材紹介会社では、ご紹介が難しいという話だったそうです。

 

ここで、「その夢を実現する無理だ」とあきらめてしまう方もいるでしょう。でも、熱い想いで取り組めるものが見つかったのに、あきらめるのは勿体ない。

とにかくチャレンジしてみようと、手当たり次第に応募してみる方もいるでしょう。しかし、残念ながら、合格する確率は決して高くはありません。また、未経験者扱いとなるため、仮に合格しても提示される条件・年収も気になるところです。

さらに、最近流行の「やりたい仕事に就けないなら、自分で起業してしまえばいい」という発想もあります。ただ、「何でも起業論」にのって勝負に出るのはあまりにリスクが高い。当たり前ですが、経営に関する見識やスキルなしに起業してうまく人はごく僅かです。

 

■ステップをつくる

そこで、大切になってくるのが、一足飛びにゴールを目指すのではなく、ステップとなるキャリアをつくるという発想です。
例えば、この方の場合も、以下のような二つのステップを挟むことで、安全・確実にご自身のめざす未来に向かうことができます。

メーカー(経理)

コンサルティングファーム

大手教育企業(経営企画)

画期的なサービス展開している教育ベンチャー(経営幹部)

このように、キャリアステップをデザインすることは、「現在の自分」と「なりたい自分」をつなげる上でとても大切です。
この事例の方も、現在はコンサルティングファームへ入社され、会社に貢献しつつ、ご自身の夢に着実にむかっていらっしゃいます。

キャリアステップの組み方には様々な方法があります。
「そんな方法もあったのか」と皆さんが驚かれるようなものも含めて、随時ご紹介していきたいと思います!

 

 


ブログを開設しました

2013年07月03日

Silhouette, group of happy children playing on meadow, sunset, s

こんにちは。コンコードエグゼクティブグループ 渡辺秀和です。

この度、ブログ「Design Your Future 〜キャリアコンサルタントの本音エッセイ」を開設しました。

ここでは、私がキャリアについて考え始めた中学生の頃のエピソードを紐解きながら、ブログをスタートした理由をお話したいと思います。

 

■ 中学生時代の私

shogi3私の中学生時代は、将棋漬けの毎日でした。

小学生時代は成績が良く、都内の私立中学に好成績で合格しました。中学校に入学後、たまたま入った将棋部が、全国優勝常連の強豪チームだったのです。高校野球で言えば、PL学園、横浜高校といった感じでしょうか。

私はあっという間に将棋の魅力に引き込まれました。妙手を見つけたときの鳥肌が立つような快感、駒を持つ手が震えるくらいの緊張感、将棋盤以外が全く見えなくなるまで高まる集中力・・・。放課後も授業中も将棋、夢にまで将棋盤が出てくるという日々を送っていました。

しかし、そのため学校の授業に全くついていけなくなり、成績は急降下。中学3年生の時には、学年300人中250番という成績になり、完全に落ちこぼれ。さすがに「何かまずい・・・」と感じるようになりました。

 

■ 才能・根性・資産の差

road焦燥感の中、自分が置かれている状況や将来のことを考えてみました。

授業を聞き流すだけで丸暗記できる友人や、中2の時に大学院の数学をマスターしている天才肌の友人。こんな人たちに才能勝負で勝つのはまず無理。

自宅で毎日8時間も勉強し続ける、努力する根性を持っている友人たち。私だって努力することの大切さは知っている。が、そんな人たちに努力や根性勝負で勝つのは実際には難しい。

病院や会社を経営する家に生まれ、資産や将来が約束されたポジションを既に持っている友人たち。私も愛情深い両親のもとで育てられ、特に不自由は感じませんでしたが、一般的なサラリーマン家庭とは、スタートラインが大きく違う人たちがいることに驚きました。

圧倒的な才能、努力し続ける根性、大きな資産といった様々なリソースが足りない自分が、こんな友人たちと同じ条件で、同じように競ったらとても太刀打ちできません。でも、せっかくこの世に生まれたのだから、何かの分野で一流になって、大事なことを成し遂げたい。そんな葛藤に直面していました。

 

■ “作戦”で切り拓く

strategy圧倒的な才能を持つ天才ならば、いろいろな分野で一流になれるのかも知れません。しかし、そうでない人間としては、分野を絞って、そこにリソースをつぎ込まないと、才能ある人に競り勝って一流になることはできません。また、つまらないと感じることを、長い間続けるには、不屈の根性が必要になってしまうので、分野の選定も大切です。

逆に、自分が面白いと思える領域を見つけ、ゴールに至るステップを設計し、そこに持ち得るリソースをつぎ込む “作戦”をつくる。そうすれば、こんな自分でも何かの分野で一流になり、大事なことを成し遂げられるのではないか。

将棋でも、駒組みを進めて行く中で、「こういう形で対峙したら、こちらが有利」という型に持ち込めることがあります。これがいわゆる“作戦勝ち”です。実際、そういう態勢になれば、相手が格上でも勝てるのです。

人生においても同様で、自分が才能・根性・資産などの豊富なリソースを持っていなくても、あきらめずに、作戦を練ることで活路を見いだそう。「作戦で切り拓く」ことならば、誰にでも可能性があるはずだと考えました。

 

■ 作戦を立てて、人生プラン相談業で起業する

officeそこで、自分が人生で成し遂げたいことを1年以上探求し、人生やキャリアの相談にのる仕事をやりたいと思いました。ただ、人生プラン相談業というビジネスは存在していないので、自分で会社を興してやらざるを得ない。そこで起業するスキルや会社を経営するスキルが必要だと考えました。

その後、経営学を学べる大学を選び、若いうちから経営に関する経験を積めるコンサルティング業界に入社。コンサル業界→人材業界とステップを経て、人生プラン相談業としてのキャリアコンサルティング会社を設立しました。

 

■ キャリア設計のノウハウをお伝えするために

green念願叶って、現在、私が代表を務めるコンコードエグゼクティブグループでは、次世代リーダーのキャリア設計を支援しています。

キャリア支援の中で、学歴・職歴に自信がない人、何かを成し遂げたいのに現状とのギャップに悩んでいる人など、自分と同じく人生に悩む方々に多くお会いしてきました。そのようなときには、望む人生を着実に手に入れるためのキャリア戦略という“作戦”を一緒につくりました。その作戦をもとに、人生を切り拓いていく皆さんの姿を見て、私は、このキャリア設計のノウハウが、人生において極めて大切なものであると確信するようになりました。

キャリアを上手につくるということは、自分探しにハマることでもなく、資格試験を猛勉強することでもなく、オイシイ求人情報を探し求めることでもありません。人生は一度きりで、時間も有限です。自分が目指すものにむかって安全・着実・効率的に近づくためのノウハウこそが大切なのです。

このキャリア設計のノウハウは、書籍では語られていません。もちろん、キャリア相談を通じて一人一人の方にお伝えすることはできます。しかし、私たちの会社規模では、限られた方のみにしかお伝え出来ないのが実態です。そこで、より早く、より広く、より遠くへお伝えしていくために、本ブログを立ち上げました。

このブログでは、キャリア設計全体にかかわるような大きな話を書くこともあれば、人気企業の採用実態や面接対策のコツなど具体的で即効性のある情報をお届けすることもあります。クライアントや社内メンバーのために忙しく働き、自分のキャリアのことを考える余裕がない。そのような、日々を一生懸命に頑張っている方にこそ、このノウハウをお届けしたいと思っています。朝夕の通勤時、またはランチタイムやティータイムなど仕事の手を休めたいときに、ぜひ気軽にお越し下さい。