コンサルティングファームの未来

2013年07月16日

コンサルティングファームの未来

◆戦略ファームを離れる理由

ここ2~3年で、戦略ファームにいる方からのご相談内容に変化が見られます。

以前は、「事業会社へ転職したい」「ワークライフバランスのとれた働き方をしたい」「起業したいので、事業プランに関するアドバイスが欲しい」といったご相談が多かったのです。

ですが、最近は、「現職に大きな不満はない。ただ、戦略ファームのビジネスの将来性に疑問を感じています。」というご相談を、少なからず頂くようになってきました。

戦略コンサルの業務経験を持つことは、個人のキャリア設計上、引き続き大きな意義があると私は考えています。

しかし、6~7年間も戦略ファームに在籍し、マネージャー、プリンシパルクラスとして活躍し、コンサルビジネスをよく理解された皆さんからこのような声が聞かれており、業界内に大きな変化が起こっているように感じています。

 

◆欧米のコンサルティングファームとの違い

先日、欧米のオフィスで活躍されていた日本人コンサルタントの方から、現地での経験を伺いました。そのエピソードが印象的でした。

欧米系の大手エネルギー企業へ営業に行ったときのお話です。

先方経営陣から、「○○海にあるオイルを採掘して、××ルートでパイプラインをひいて事業を拡大しようと思っているがどうだろうか?」といきなり切り出されたそうです。

それに対して、現地オフィスのコンサルタントは「○○海のオイルは通常と質が異なる。特別なパイプラインをひく必要があるのでコストがかかり過ぎる。むしろ、△△ルートで通した方が良いのではないか。」といった具体的なアドバイスで切り返す。

このやりとりを見ていた、その日本人コンサルタントの方は、「コンサルティングスタイルが全く違う。欧米では企業側もコンサルタントを使い慣れている。彼らが高額なフィーを当たり前のように払うのは、コンサルタントにすぐに結果を出すことを期待しているから。いずれ日本企業もこういったDAY1から結果を出す能力、知識をコンサルタントに求めてくるだろう。」と痛烈に感じたそうです。

 

◆変化するクライアント企業の期待

確かに、私が経営コンサルタントとしてやっている頃から、早期に結果を出さなければいけないという議論は常にありました。しかし、それは10年以上前のことです。その時より、企業側もコンサルティングファームとの付き合い方がずっと上手になり、期待値が高くなってきているのでしょう。

クライアント企業も、グローバル化によって各国の法律、商慣習にあわせた具体的な解決策を早急に知る必要が出てきています。また、インターネット関連のビジネスに対して企業は対応を迫られていますが、これらの領域を得意とするファームはまだ多くはありません。

日本におけるコンサルティングビジネスへの期待は、ますます大きくなり、高度化していくことと思います。そのような中、ビジネスが順調な戦略ファームもありますし、苦戦している会社もあります。一方、新しいタイプの成長しているコンサルティングファームもあります。

コンサルティング業界の動向を傍らで見ている立場の人間として、次回以降、ファームの今後について思うところをお届けしようと思います。